ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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尾鷲隧道(3)

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尾鷲隧道の取扱説明書

お宝隧道量産ラインの中に薮を掻き分けずとも、走行中にチラっと確認できてしまうお手軽物件がいくつか存在する。その中でもオーラが出まくって恐れ多くて般ピーではとても近寄り難い隧道がある。その双璧を成すのが先に紹介した三浦隧道とこの尾鷲隧道である。中でも尾鷲隧道は今瀕死の状態にある。近い将来確実に通り抜けが不可能となる運命にあるのだ。それは早ければ来年かも知れない。どうにか持ち堪えて欲しいのだがその運命やいかに。

 

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

こちら側の坑門はひとつも正面から撮ったものが存在しないのだが、その理由は坑門前の線形にある。なんとこの尾鷲隧道は坑内から抜けるや否や右45度へハンドルを切らねばならない。さもないと視界前方に立ち塞がる岩盤へ激突してしまうのだ。それに隧道内部は大型車1台を楽に通す規格だと言うのに、ロングボディだと引っ掛かって抜け出せなくなる恐れがあるのだ。

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全くなんという形状をしているのだろう。現代では考えられない構造であるが、当時はこれで良しとされたのだろう。勿論この路線はご存知の通り、路線バスも通っていた列記とした主要国道である。なのにこの線形で許されていたのだから、当時の交通量が今と比べていかに少なかったか、また車両がいかにコンパクトサイズであったかが良く分かる。現代ならば絶対にカーブミラーが立っているはずだが、ここにはその痕跡もない。

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こちら側からやって来た場合、対向車が来ているのかどうかを確かめるのに、一度頭を突っ込んでみなければ分からない。坑門前には普通車1台が待機できそうな凹みが用意されているが、そんなんで当時は捌き切れていたのだろうか?尤も薮の奥には町界を示す現役当時の白看がポツンと佇んでおり、現在は離合の必要が無い事から、ガードレールが後年になって狭められる形で設置された可能性があり、現役当時の坑門前はもう少し幅広であったのかも知れない。

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坑門を抜けた直後の岩壁は開削当時のままと思われ、坑門と岩壁が余りにも接近し過ぎている為、坑門を正面から撮影する事はほぼ不可能であり、せっかく優れた装飾を施しているにもかかわらず、そっぽを向いてしまっているので、手間隙かけた割には効果は半減以下となっている。

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坑内を抜けるとそこにはアスファルトが敷かれており、相変わらず離合不能な狭い1車線が続いているようだが、両脇に堆積した土砂に植物が根を下ろし、そこから先は出来の良い獣道状態となっている。遠くには点々と電柱の姿が見え、それがコンクリ製であるが故に何とも言えないのだが、その昔から電気が通されていたのだろうか?だとしたら旧尾鷲隧道には照明が点灯していた可能性もある。

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短い獣道を抜けると目の前に橋梁が現れた。欄干はコンクリ製の支柱に鉄パイプを十字で組んだ珍しいタイプである。幅員は現代の大型車1台は通せるが、隧道と同じく橋梁上での離合はミゼット同士が限界で、事実上いかなる車両も離合不可能である。離合不能な隧道と橋梁が連続しているので、現役時代はさぞかしイライラするドライバー泣かせの区間であった事は想像に難くない。

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ふと視界前方に目をやると、向こう岸へと渡す接続部が大規模な崩壊に見舞われているではないか!これだ、こいつこそが尾鷲隧道を通行止に追い込んだ張本人に違いない。かなり危険な状態である事は素人の目にも明らかであった。

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