ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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鐘ヶ坂明治隧道(2)

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鐘ヶ坂明治隧道の取扱説明書

先頃日本土木学界から日本発のレンガ隧道と発表のあった鐘ヶ坂明治隧道。日本土木史に残る重要な建造物であるがこれまでぞんざいな扱いを受け現在瀕死の状況にある。日本発のレンガ隧道とはいったいいかなるものなのだろうか。今ここに公開する!

 

鐘ヶ坂明治隧道

道路遺構の調査発掘専門サイト:ORRの道路調査報告書

広場から先の路面状況は益々悪化の一途を辿っており、雪で滑るわ雪解け水で路面はぬかるんでいるわ寒いわで、これ以上行っても何もないのではないかと否定的になってくる。タイヤ痕もすでに消失し完全な雪道になってしまった。入ってきてしまった以上ここからは意地だけである。こうなったら何が何でも終着地を見届けてやる。

鐘ヶ坂明治隧道

空前のスケールで贈る道路大全:ORRの道路調査報告書

ヘナリワンも前進する事が困難な状況になろうとしていたまさにその時だった。ピーンと張り詰めた空気の中に、それは異様な気配を醸し出していた。この位置では動物の巣穴のようにも見える物体が目の前に立ちはだかる。果たしてあれが鐘ヶ坂隧道だと言うのか?ちょっとした広場になっていてこの先に道が続いている様子はない。

鐘ヶ坂明治隧道

お探しの道路がきっと見つかる:ORRの道路調査報告書

ヘナリワンを待機させ徒歩にて近づいてみる。車が数台置けるスペースがありこの先に道が続いている様子もなく、ここが峠であり隧道手前である事はほぼ間違いない。歩を進めるごとに自信は確信へと変わった!(←再び松坂大輔語録より引用)直下には現鐘ヶ坂隧道があるがまさか真上にこんなのがあるなんて想像もできまい。

鐘ヶ坂明治隧道

羅針盤、それは地図とカーナビとORRの道路調査報告書

あった!鐘ヶ坂隧道だ!

土砂が堆積しているが埋まってしまう程ではない。阪神淡路大震災も何のその、見事にほぼ原型も留めている。凄過ぎるぞ!鐘ヶ坂明治隧道!隧道の中の隧道、これぞ王者に相応しいではないか!鉄柵が設けられており果たして内部への潜入はできるのだろうか?

鐘ヶ坂明治隧道

www.henari1.jp ORRの道路調査報告書

近づいて見ると小野尻隧道と全く同じ柵が施されていた。正面はレンガで出来ているはずだが、もはや確認できる状態ではない。完全にコケに覆われて茶色ではなく緑色になっている。この時期でも枯れ草に覆われている事から新緑の時期から秋にかけては容易に近づけないであろう事は想像に難くない。更に接近を試みる。

鐘ヶ坂明治隧道

ヘナリワンドットジェイピー ORRの道路調査報告書

柵は完全に錆びきっていた。金網は人為的か壊されていて内部進入は可能のようだ。反対側の出口も確認できる。この位置からでも内部は総レンガ巻きである事が解った。これは凄い!早速内部に進入してみる。金網が壊れているが支柱は頑丈にブロックしておりこの時点でヘナリワンでの進入は不可能であった。

鐘ヶ坂明治隧道

おはようからおやすみまでORRの道路調査報告書

内部は完全に浸水しており下水道と化していた。残念ながらORRはここで調査を断念せざるを得なかった。(良かった!)もし柵が無ければヘナリワンで突撃したと思うが(←嘘つけ)だって怖過ぎるんだよここが!反対なんかもっと・・・。

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