ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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牛迫隧道

★★★

 

牛迫隧道の取扱説明書

新旧仲良く並ぶ香々地トンネルを見れば断面の差は歴然で大型車の内部離合を許していない。香々地トンネル完成に伴い全ての車両が現道へ移行した事で現在はチャリ歩行者が安心して通行できる状態に落ち着いている。歩行者専用路ではないので車両の通行も可能だ。

 

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国東半島の国道沿いに連発する旧廃隧道は皆それぞれ違った特徴があり統一性のない所が面白い。設計者もそれぞれ違うのだろう坑門ひとつとってもバラエティに富んでいる。現トンネルはどれも似たような構造をしていてある程度ガイドラインが整っているとか同じ建設業者に発注するとかでデザイナーが同一人物とか、それまで横の繋がりなどなく

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地区ごとが好きなように造ってきた事で個性が出たのかも知れない。国道に昇格したのを機に統括する機関などが現れある程度基本ラインが決まっていて、それに現場の状況を考慮した構造にする事で若干の相違こそあるが、全体的には何となく似ているという事になるのではないだろうか。だからこそ近年のトンネルはどれも同じに見え昔の隧道のように

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個性が全くなく面白みが決定的に欠けているのだ。かと言って狙ったかのような派手なトンネルも最近出現しているが、全く感じるものがない。昔の隧道のような一所懸命さが感じられないのだ。つるはしでカキンコキンやるアナログ的な隧道に対して機械任せにグリグりとリモコン操作で掘り進んでいく姿から汗、苦労、情熱といった人間らしさが感じ取れず

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現代のトンネルには全く興味は湧かない。香々地トンネルと牛迫隧道は新旧仲良く並んでいる事でその差は歴然だ。方や機能では優れているものの全く面白みのないトンネルで、方や機能面では劣るもののアナログ全快のかまぼこ型坑門からは当時の職人さんの苦労が滲み出ている。扁額こそ外されたのか消失してしまっているが、内部はなんと今でも蛍光灯が使用されていた。

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間隔こそ開いているものの必要にして充分であり、チャリ歩行者地元車両に開放しているのだろう。両坑口付近共にコンクリのしっかりした造りだが内部は凹凸のはっきりしたコンクリ噴き付けのテボッチャーである。普通車同士の離合がギリギリガールズで路線バスが走るこの国道では狭さがネックになっていたのは間違いない。

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また、香々地隧道で最も難儀を極めるのが隧道を抜けるとほぼ90度近い直角のT字路になっている事だ。大型車はかなり気を遣っての通行であった事は想像に難くない。勿論車道だけではなく歩道も兼ねている訳だから今と比べてその苦労たるや半端ではないだろう。ミラーは勿論設置されてはいるがそれが大型車であれば普通車との離合もままならない

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訳だから、ミラーの灯りを確認したらどうしても一旦停止を余儀なくされたはずで、そのような当時の人々の苦労が読み取れる点でも昔の隧道には愛着が湧いてしまう。国東半島に残る旧国道では珍しく牛迫隧道、かんだや隧道松頭津隧道と旧隧道が3連発していてそのどれもが通行可能だが利用頻度が一番高いのはここ牛迫隧道である。

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