ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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三重県道156号飛鳥日浦線(2)

★★★

 

三重県道156号飛鳥日浦線の取扱説明書

それは2003年までほぼ間違いなく未開通県道とされていた。ORRの商売道具として欠かせないツーリングマップル上で、長らく未通県道として描かれていた三重県道156号飛鳥日浦線。ところが2004年度版よりデジタル化された紙面では、さも全通しているように描かれている事に僕は懸念を抱いた。大丈夫かツーリングマップル。これまで繋がっていない数々の道を地図上で独自に開通させ、決して繋いではいけない道を繋げては、幾多の旅人を翻弄させてきたツーリングマップル。それが意図的なのか悪戯なのか単なるミスなのかは分からない。だが地図上で接続してしまっている以上俄然食指は動く。何せこの県道の行き着く先は、あの泣く子も黙る熊野街道の小阪峠だ。大相撲八百長疑惑が囁かれる中、僕は一路ツーリングマップル八百長疑惑の是非を問う為に、フラットな心境で現地へと赴いた。

 

三重県道156号飛鳥日浦線2

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獅子岩。熊野灘に向かって常時睨みを利かせるその威風堂堂たる風貌は、まさに王者の中の王者である。我が国で最も巨大な獅子は、熊野に三重のそして日本の宝である事は、国の天然記念物に指定されている事からも明らか。その所在は大馬集落に端を発し、熊野灘へと注ぐ井戸川の河口付近に位置する。この獅子岩から北上する事約5km先に、評議峠より見た大馬集落が存在する。僕は今

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その真っ只中にいた。だが県道だけを追い駆け、未通部分の真相究明を目的としたこの旅痔では、まさかそこが熊野街道絡みの物件であるなどとは、この時点では夢にも思わなんだ。ガードレールに刷り込まれたヘキサによって導かれたトドの詰りがこれだ。立ちはだかる稜線を目前にして、何を血迷ったか突然急斜面を暴走する三桁県道。それは直登に近い暴挙であった。行き場を失った県道は、遂に

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力尽き稜線越えを果たす事なく、その場で消息を絶った。旧ラブワゴンが眠るそこは、シーズンオフのスキー場かと見間違うほどの急斜面の広場で、僕等もどうしていいものか分からず酷く狼狽した。やっぱ繋がってねーじゃん。一応の決着はついた。だが左へ90度折れる形で簡易舗装路は、まだ上を目指し続いている。県道の続きなのか?繋がっているのか?赤い手摺付きの小さな橋梁、その錆び付いた

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欄干の隙間に、木製の案内板が嵌め込まれている事に気付く。そこには行き先と国道番号とが記され、どうにかこうにか抜けている事を知った我々は大いに沸いた。旧版の地図では小阪峠付近のほんの僅かな区間だけが途切れていて、距離にしてそれは1kmにも満たないのだ。僕等はそこを慌てて駆け上った。コンクリの簡易舗装路からアスファルトへ路面が変化すると、間もなくT字路にぶつかる。そこ

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にも案内板が掲げてあり充分過ぎるほどの親切設計に少々戸惑う。右が飛鳥方面で左が大馬神社とある。方向的にも悪くない。やはり車道として抜けているのは確実なようだが、問題はこれが県道であるかどうかだ。何せここまで二度のT字を経ている。こんなへんてこりんな線形をした県道なんて、日本広しと言えどもなかなかお目にかかれるものではない。時間の都合上ここは飛鳥方面へと舵を切る。

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相変わらず離合不能な頼りない小径は、全く視界の利かぬ杉木立の壁に挟まれながら、我々は山の頂へと導かれた。出迎えたのは三度目の正直ならぬ三度目のT字だった。どこか見覚えのある懐かしい風景。それが評議峠より至る熊野街道であると気付くのに、それほど時間は掛からなかった。振り向けばそこには滝向林道と書かれた林道案内標識板が立っていた。やはり県道ではなかった。

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我々が二度に渡る右左折を強いられた道の正体は、県道の未開通部分を繋ぐ連絡線であった。疑惑から疑惑の総合商社へ確定と、辻本議員も申しております。ソーリ・総理・ソーリ・I'm sorry欧米か!)結論:ツーリングマップル逝ってよし。但し今後も我々のバイブルとして不変である事を付け加えておく。

小阪峠1へ進む

県道156号線1へ戻る

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