ドライブ&ツーリングのネタ帳 www.henari1.jp ORRの道路調査報告書 ODA ROAD RESEARCH 〜ツーリングマップルで訪ねる万の峠と億の道〜 |
|
トップ 国道 県道 里道 林道 旧道 酷道 廃道 隧道 更新履歴 ボンバス 地図 アマゾン 歴史の道 掲示板 サイトナビ お問い合わせ |
|
送毛峠(3) ★★★★ |
@ |
|
◆送毛峠3−1:千本ナラ見学者用駐車場 第一サミットとこれより先に待つ第二サミットの間には、千本ナラと呼ばれる巨樹がある。遊歩道が整備され駐車場に案内板も立つそこは、送毛山道における目玉的存在であり、浜益の観光資源として一役買っている。 平日でも札幌方面から訪れる人が見られるのは驚きだが、それは樹齢800年、幹周4.8m、樹高18mの一際大きなミズナラが、新日本百名木に選定されているからに他ならない。もしもこれが道内での百選、或いは選定から漏れていたならば、これほどの大々的な整備は成されなかったのかも知れない。 |
|
◆送毛峠3−2:千本ナラの案内板 時流に乗り常軌を逸した軽装で猫も杓子も入山した百名山ブームも落ち着きを取り戻しつつある昨今、百名水や百名瀑共々百選巡りに勤しむ中高年の楽しみとして、この名木見たさに送毛山道へやってくる車両は、後を絶たない。但しそのほとんどは浜益側の往復に止まり、千本ナラを見た後は直ちにUターンをして、今来た道を一目散に駆け下りてしまうのがお約束のパターンである。 その理由は後述するが、千本ナラまでやってきて、送毛峠から望む目の覚めるような素晴らしい景観を拝まずに引き返すのは非常にもったいない。そう思うのは僕だけではあるまい。 |
|
◆送毛峠3−3:新名木百選千本ナラ 距離にしても千本ナラから峠までは目と鼻の先にあり、ガイドブックにはどう書かれているのか定かでないが、千本ナラと送毛峠は1セットとした方が、わざわざ山道を上り詰めた甲斐があるというものだ。一粒で二度美味しいとまでは言わないが、峠からの景観を拝んでおいて損がない事だけは確かで、可能であればそのまま峠を越えて先人達の苦労を体感すれば、旅の質がワンランク上昇する事は間違いない。 どの構図からもその全てが収まりきらない巨樹千本ナラ。健康祈願の木として触れると良いとされ、出兵する兵士達も山道の傍らにある神社で参拝した後は、この大木に触れたのだという。 |
|
◆送毛峠3−4:視界が大きく開ける第二サミット そして若き兵士達は、送毛峠からの絶景を目に焼き付け、石狩へと旅立っていったという。 千本ナラを過ぎると視界前方は大きく広がり、陽射しを遮るものは何ひとつ無い。第一サミットより一度降下した山道は、再び首をもたげると、真の頂点へ向け一目散に坂道を駆け上がる。そうして迎える二つ目の突起が、本当の峠である。山道は狭い二車線幅を維持したまま最後のカーブに差し掛かる。左に大きく舵を切るまさにそこが障壁のピークである。 |
|
◆送毛峠3−5:コーナーを描く乗越の送毛峠 左へ90度近い急カーブを描くそこが、真の峠である。カーブの外周には大きな膨らみがあり、そこが幸いにも日陰となっていた為、僕は迷う事なくそこに腰を下ろす。 峠の膨らみは一見駐車場のようにも映るが、実は日本海へ向けて一条の砂利道が延びている。藪に包まれる未舗装路とアスファルトの間には草臥れたゲートが佇み、一応両者を隔ててはいるものの、もう何年も施錠を解かれていないようで、今は全く使われていないと思われる交点の一部を間借りし、間近に迫る絶景に備え息を整えた。それでは御覧頂こう、送毛峠からの眺めを。 |
|
◆送毛峠3−6:頂より厚田側を望む ドーン! これが厚田側の景観である。千本ナラとのセットもいいが、僕はこれだけを拝むために往復しても損はないと思っているし、実際に渡道の際は必ずと言っていいほど立ち寄るのがこの峠で、僕のお気に入りの場所ひとつである。 対峙する濃昼山へ向けモーゼの十戒の如し真一文字に木々を割る送電線、その通路を伝い下界から吹き上げる猛烈な風が火照った頬を直撃し、夏場であれば気持い良い事この上ない。遥か遠くには水平線までをも捉えるこの豪快かつ爽快な景観は、観る者の全てを魅了すると言っても過言ではない。 |
|
◆送毛峠3−7:付帯設備のない殺風景な峠 なだらかな勾配の浜益側とは一転し、送毛側の傾斜はきつく、下界の集落へ向け一気に落ち込む急峻な斜面に道を付けるには、相当な代償を払ったであろう事は想像に難くない。ジャットコースターの如し下界へ滑走する送電線の合間を縫い、山道が九十九俺で右へ左へと蛇行を繰り返す線形が垣間見え、砂利道時代の自動車が苦境に喘いでいた姿が容易に想像される。だがかつてこの峠を越していたのは自家用車だけではないと古老は語る。なんと砂利道時代のこの峠を路線バスが越し、峠にバス停まで存在したのだというのである。 送毛峠4へ続く 送毛峠2へ戻る |
トップ 国道 県道 里道 林道 旧道 酷道 廃道 隧道 更新履歴 ボンバス 地図 アマゾン 歴史の道 掲示板 サイトナビ お問い合わせ |