ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

トップ>旧道電撃ネットワーク>東海>三重>三浦峠

三浦峠(1)

★★★

 

三浦峠の取扱説明書

現在の地図では無色となっている三浦峠。おそらく町道という扱いなのだろう。だがこの峠道がかつて国道であった可能性があるのだ。それは地図上からも何となくは読み取れる。しかし峠の遍歴を辿ると、一概に国道であったなどとは言い切れないのである。勿論当時の地図を持っていれば別だが、現在の地図からはどうしてもここが旧道である説明が付かないのだ。そこで早速現地へ向かい実走調査を試みた。そして長らく疑問であった三浦峠旧国道説を裏付ける証言を得ると供に、謎であった迫間峠との関係も全て明らかとなる。

 

三浦峠

道路遺構の調査発掘専門サイト:ORRの道路調査報告書

迫間隧道を潜り抜け、迫間峠を下りてきた僕は、現道との合流地点で草刈に励む老人を見つけると、声を掛けたが耳が遠いのか、草刈機のエンジン音がうるさいのか、掛け声には全く反応せず、まるで意識的に僕を無視するかのようにして、もくもくと作業に従事している。しゃーない、しばし待つ事にしよう。僕はすぐに受け答えできるように、地図を開き予備知識を詰め込んだ。5分くらいして

三浦峠

空前のスケールで贈る道路大全:ORRの道路調査報告書

からだろうか、ようやく僕の存在に気付いた爺さんは、自らエンジンを止めこちらに近づいてきた。地図を開いていたからだろうか、爺さんはどこに行くのか?と聞いてきた。三浦峠へ行きたい事を告げると親切に現道からの入口を教えてくれた。勿論僕が聞きたいのは三浦峠の歴史である。現在の国道とどのような関係になるのかを知りたいのだ。まずは爺さんの話に耳を傾け相槌を

三浦峠

お探しの道路がきっと見つかる:ORRの道路調査報告書

打ちながら核心部分に触れる機を窺う。こちらの聞きたい事だけを聞いてハイさよならという訳には行かない。情報を聞きたければ、まずはその方の話をよく聞く事だ。爺さんはよく喋った。幼少の頃から今何故草を刈っているのかまで、それは果てしなく続くマシンガントークで、道路とは関係のない戦争へ行った話や都会へ出稼ぎに行った話など彼の半生を端的にそれも熱心に語る語る。

三浦峠

羅針盤、それは地図とカーナビとORRの道路調査報告書

溢るるように流るるように出るわ出るわ、さっきまで黙々と除草に励んでいた人とは思えない喋りっぷりで、爺さんがやっと全てを話し終えたのは、声を掛けてから約30分後の事であった。そして最後に爺さんは言った。「で君どこ行くの?」三浦峠ですと答えるや否や、爺さんは今さっき吐き出したばかりの昔話を、また最初から語り始めたのだ。やべぇ、こいつエンドレストークに入りやがった。

三浦峠

www.henari1.jp ORRの道路調査報告書

これは悪質な嫌がらせか?誰だ、こんなたちの悪い刺客を用意したのは?このまま爺さんに付き合っていては日が暮れてしまう。僕は何とか途中で口を挟み、三浦峠に関する話へとシフトした。そうしてやっと三浦峠に関する昔話を語り出したのである。爺さんの話によれば三浦峠は、やはり国道であったという。設備は何一つない砂利道の頼りない道であったそうだ。但し現在は舗装され

三浦峠

ヘナリワンドットジェイピー ORRの道路調査報告書

交通量も全くない事から、楽に越えられるという。数日前も軽トラで越えたから行けるはずだと太鼓判を押され、通行止にはなっていないという最新情報も入手し、僕は勇躍三浦峠を目指した。爺さんに教えてもらった通りの分岐点に差し掛かると、左へと進む頼りない道は、確かに旧道のようにも見える。入りたて当初は2車線幅であった路面も次第に1.5車線となり、ひしめき合う民家の

三浦峠

おはようからおやすみまでORRの道路調査報告書

間を抜ける区間は離合不能な完全1車線と化した。これが本当に国道だったのか?大型車1台が通れるかどうかの狭い近所の裏道のような区間を抜け、村外れに達すると幅員は1.5車線へと回復する。川に沿って進むと視界前方が急激に開け、そこには谷筋に拓かれた心和む田園風景が広がっていた。本当にこの道で良いのだろうか?

三浦峠2進む

トップサイトナビゲーター管理人について感想・お問い合わせ