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金花湯死闘篇(9

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金花湯9-1

◆金花湯9−1:断崖路の避け様のない巨大な水溜り

これが問題の水溜りであるが、御覧の通り避ける場所が全く無い。どれ位の水位なのか見当も付かないし、足元が粘土質となっていてスタックする可能性も否定できない。何より最も恐れたのが、水没した際マフラーから逆流する泥水でエンジンが逝かれ、その場で単車がお釈迦になる事であった。

仮にヘナリワンが通れたとしても、車高の低いカモイワンは水没の危険性が大だ。正直この僕も躊躇した程で、何とか水没は免れたもののその深さは尋常でなく、ヘナリワンの車高をもってしても危うかった。即ちカモイワンでの通り抜けは不可能という事だ。最早これまでか、と誰もが諦めかけたその時!

金花湯9-2

◆金花湯9−2:タイヤの半分が水没するカモイワン

崖の上のカモイ 水の中のカモイ

みんなここで逝った 見送られることもなく

水底に足つく 水浸しのシューズ

みんなここで逝った 三田村邦彦も泣く

机上にある地図で諦めようとしない

ここへ来たこと悔いてる

急げよやばいのだから 教えてよ 底の深さを

カモイよ秘湯の星は今 何処にあるのだろう♪

金花湯9-3

◆金花湯9−3

カモイの度胸には正直度肝を抜かれた。ヘナリワンでも躊躇した程の広大な水溜りをものともせず、カモイはアメリカンバイクで果敢に突っ込んだのである。

一枚上の画像を御覧頂ければどれほど車体が沈み込んでいるかは一目瞭然である。タイヤの半分が水面下を這う非常に危うい綱渡りで、一か八かの際どい賭けであった。時間にしてそれはたった数秒の出来事ではあったが、カモイ本人にとっても、また対岸で彼の一挙手一投足を、固唾を呑んで見守る僕にとっても、途轍もなく長い時間に思えた。

金花湯9-4

◆金花湯9−4

中間地点ではどうなる事かと思ったが、前輪がこちら側に着地し安堵の表情を浮かべたカモイを見て、僕もホッとした。

重戦車カモイワンよ、見事だ。やってやれない事はない。この行動力に僕は感動さえ覚えたよ。例えここで諦め引き返したとしも、誰も責めやしないだろう。湖のように立ちはだかるかつてないほど巨大な水溜りへと果敢に挑む姿は、これから何かに挑戦しようという意欲ある者への強烈なメッセージとなり、進退を迷う誰かの背中を押す事となるに違いない。カモイよ、君は本当によくやった。

金花湯9-5

◆金花湯9−5

二度と渡りたくない巨大な水溜りを攻略した我々一行は、その後しばらく続く小春日和の平和な路の途中で、森林浴さながらのピクニック気分を謳歌していた。

距離的にはかなり進んでおり、いつ金花湯が目の前に現れてもおかしくはないシチュエーションだ。但し刻一刻と迫るタイムリミットが、我々の逸る気持ちを掻き立てる。そろそろ何等かの糸口が欲しい。そう願う我々の目の前に、遂に島牧の古老が口にした決定的な場面が出現する事となる。

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