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金花湯死闘篇(15

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金花湯15-1

◆金花湯15−1:対岸に見え隠れする道路跡

目の前を流れる河川は、我々の前から消え去った小金井沢ではないのか?沢伝いから外れた為確定とはゆかないが、方向的に現在地が小金井沢上流である事はほぼ確実だ。車両の通行が絶えて久しい決壊箇所より延びる路の続きは、この河川に吸い込まれるようにして途切れていた。

四輪の転回場所さえ無く唐突に迎えた路の終点には、温泉の欠片さえ見当たらない。やはりこの道ではなかったのだろうか?だが対岸の藪に目を凝らすと、薄らと道路跡らしき痕跡が確認できる。それが本当に道跡なのかそれとも願望からそう見えているだけなのかは渡ってみなけりゃ分からない。

金花湯15-2

◆金花湯15−2:普通に歩く事もままならない完全廃道

北海道の林道において川渡りは日常茶飯事である。その事を踏まえれば、対岸に路の続きがあったとしても全く驚けない。むしろ路の続きである事が最も自然であるように思えてならない。フットボール大の石が川床を覆い尽くす現状からは、やや懐疑的にならざるを得ないが、かつて沢水をジャバジャバと掻き分けながら、車両が平然と川を跨いでいた可能性はある。

パッと見の対岸は猛烈な藪に包まれた人跡未踏の雑木林にしか映らない。だが足元付近を注視すると、道路の対面にだけ怪しい空間が広がっているのである。我々は靴を脱ぎ素足になると脳に激痛が走るほどキンキンに冷えた沢水に片足を突っ込んだ。そして一目散に対岸まで駆け抜けた。

金花湯15-3

◆金花湯15−3:藪が鳴りを潜め幅2mの道路跡が露出

川伝いは人の侵入を拒む強烈な藪塊に包まれ、藪のカーテンに閉ざされた対岸は、すっかり緑の楽園を謳歌していたかに見えた。ところが川岸のカーテンを開けた途端我々の目前にトンデモナイものが姿を現した。

見てくれ、この藪を割る平坦路を!

両脇から覆い被さる草木のお陰でさも雑木林のように映るが、足下に目を転じればそこには幅2mほど不自然な空間が存在し、真っ直ぐに延びていた。これはもしかしてもしかするぞなもし?この明らかな遺構の出現により我々の不信感は一掃された。

金花湯15-4

◆金花湯15−4:廃道の奥に待つ広大な更地

タイヤ痕は確認できなかったが、2m幅の空間は間違いなく過去に付けられていた道路の跡だ。かつては四輪が沢を渡っていた事はほぼ間違いない。そう思わせるものが我々の前に現れた。

そこは50m四方の開けた更地で、その昔はこの界隈で切り出された木材が集積され、筏やトラックを用いて搬出する作業が鮮明にイメージできるような人工的に均されたとしか思えない広場だった。だが今はその全てが藪に呑まれ完全なる不毛地帯と化している。カモイよ、残念だが僕等は判断を誤ったようだ。本当はバカ殿岩を右に・・・あれ、臭くね?何だか温泉臭くね?

金花湯15-5

◆金花湯15−5:草木の根付かぬ石灰層

あったど〜!!!

先行するカモイが更地の奥で、奇声にも似た大声で「あった!あった!」を連呼している。一体全体何があったというのか?カモイの声のする方へ駆け寄った僕は、鼻腔を微かに刺激する異臭、そして頬を伝う生温い風によって、カモイが既にターゲットを仕留めた事を確信した。間違いない、金花湯はもう目と鼻の先にある。あとはこの目で確かめるのみだ!

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