ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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秋田県道279号稲庭関口線(7)

★★★

 

秋田県道279号稲庭関口線の取扱説明書

かねてからマークしていた道がある。それは路線番号で言えば県道278雄勝湯沢線という砂利道県道の次にあたる279号稲庭関口線という3桁県道である。市販の地図は大変罪深かった。一見寸断されているかのように見える箇所が、実は点線によって繋がっているのだ。それは獣道のような類ではなく、少なくとも登山道と同等レベルかそれ以上の規格を有する道によって繋がっている事を示唆していた。階段や岩登りのようなシーンさえ無ければ、攻略の可能性は充分と踏み、さっそく現地へと乗り込んだ。

 

秋田県道279号稲庭関口線7-1/ORR

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我々は交通量のありそうな幅広の砂利道へ抜け出した事で、まずは一応の成果を挙げたようだ。点線区間の状況を把握出来た事も大きいが、何と言っても戻る事なくそこからの脱出に成功し、抜けきった意義は大きい。地図上では五分五分であった点線区間を攻略した今、我々は次なる目的を果たさねばなるまい。それは起点から終点まで、おはようからおやすみまでの当路線の

秋田県道279号稲庭関口線7-2/ORR

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完全攻略である。幅広の砂利道との接点は、少し斜めのT字路という繋がり方をしていて、それは右へと流れていた。当然の如く案内板のひとつも用意されてはいないが、繋がり方完全なT字路でない以上、普通に考えれば右が正解である。それにもうひとつ右へ向かわせる確実な要因があった。長沢の存在である。ここまで県道と並走してきた雄物川支流の長沢であるが、真珠

秋田県道279号稲庭関口線7-3/ORR

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トラップ以降の下り途中はずっと右側を流れていた。そうすると長沢の左側にある県道が、ぶつかったT字路で左折をしたなら、長沢とは大きく離れる事になる。長沢はこの後戸沢川と名を変え、日本海へと注ぐ雄物川へ合流する。地図によればその雄物川まで県道はトゥゲザーする事になっている。従ってT字路を右折するのが正しく、幅広の砂利道はT字路より左が林道で、右が県道で

秋田県道279号稲庭関口線7-4/ORR

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ある事はほぼ間違いない。我々は進路を右に取った。見通しの良い直線の砂利道は、一度見失った長沢を求めてひた走る。すると予想以上に早くそれは現れた。二股である。直進には比較的近年架けられたであろう立派な橋梁が、左は雪の重みでか欄干の一部が波打って、すっかり疲れきったご様子の古ぼけた橋梁がそれぞれ架かっていた。実はこの日我々は既にこの砂利道に

秋田県道279号稲庭関口線7-5/ORR

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轍を刻み込んでいた。しかし当初はその事に全く気付かなかった。どこかで見たことあるというデジャヴュのように感じていたのだ。ところがここに来てやっと気付いたのである。幅広の砂利道が山谷林道である事に。この日我々が辿ったルートはこうだ。まずは時間を食うであろう山谷峠の攻略を一発目に持ってきた。その足で山谷林道を走破、そして宇留院内峠を越えて、県道279へと

秋田県道279号稲庭関口線7-6/ORR

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攻め入った訳だ。山谷林道を走破中に出入りする枝道をチェックしてはいたが、如何せんどれが県道であるのかは、正直土地勘の無い我々には全く検討がつかなかった。だから最初に幅広の砂利道に抜け出した時も、それが山谷林道なのかどうかは見分けがつかなかった。ただ、どっかで見たような感じはした。山谷林道走破時とは逆走になるので、それも微妙に影響しているのだと

秋田県道279号稲庭関口線7-7/ORR

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思う。数時間前に走った道くらい記憶しておけよと思われるかも知れないが、それは冷蔵庫を開いておきながら、何取りに来たんだっけか?とか、暖気しておきながら俺たちゃ今からどこ行くんだっけか?というハッピーな生活スタイルである若年性痴呆症の我々にとって、それは酷である。

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