ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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非道隧道(4)

★★★

 

非道隧道の取扱説明書

もしも突然歴史上の人物を一人挙げよ3・2・1・Q!と問われたならば、僕なら間違いなくザビエルと即答するだろう。そう、フランシスコザビエル。教科書にも登場する世界的エロ河童キリスト教宣教師だ。彼の生まれ変わりがアルシンドであるという事実は、いずれオーラの泉で明らかとなるだろうが、前説はこれくらいにして、早速取説に入りたいと思う。もしも突然歴史上の人物を一人挙げよ3・2・1・Q!と百人アンケートを取った際、恐らく回答数ゼロは避けられないであろう人物、三島通庸。日本史の、それも近現代史に登場する彼の名を目にする機会は皆無に等しい。だがひとたび的を道路に絞れば、直ちに彼の名は大きく浮上する。はっきり言って三島通庸抜きに東北の道路、ひいては日本の道路史さえも語れまい。旧廃隧道を語る上で、彼の名を避けて通る事は非常に困難を伴うのである。ここに彼の残した軌跡の一部を列挙しよう。万世大路、大峠、関山峠、雄勝峠、主寝坂峠、宇津峠、加茂坂猿羽根峠山王峠。どうだろう?東北各地では石を投げれば三島に当たると言わんばかりではないか。僕は彼の名を知らぬままサイトを開設し、気が付けばいつの間にか彼の手の中で踊らされていた。道路の現状報告に徹し、あえて歴史とシンクロさせて来なかったORRの怠慢と言ってしまえばそれまでだが、今後は徐々に歴史的考察にもメスを入れていかねばなるまい。まずはその第一弾としてザビエル=河童説の是非を問う。(嘘)

 

非道隧道4-1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

あの橋梁がもしも木橋だったとしたら、どれほどエキサイトした事だろう。だがあれは単なるコンクリの橋梁などではなく、この道を知る上で大変重要な意味を持っている事など、その時の僕は知る由もなかった。橋梁を渡ってすぐにそいつは現れた。視界前方に見えるは壁面の上部が思い切り迫り出したオーバーハング気味の、大袈裟に言ってしまえば片洞門のような奇壁。ドッヒャー!今にも

非道隧道4-2/ORR

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崩れてきそうなそいつは、普通に見ても恐ろしい訳で、状況が状況なだけに恐怖心は通常の1.5割増しである。廃道内で長く停滞すればするほど危険度は確実に増してゆくのであり、僕は一刻も早くこの場から立ち去らねばと焦った。奇壁をまじまじと眺めている暇もなく、即座に回り込んだものの、そいつは弧を描くようにして続いているではないか。こ・怖え〜!画像に写り込んでいない握り

非道隧道4-3/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

拳大の石にヒットして、ハンドルがあらぬ方向を向くたびにドキッとし、心臓への負担はそろそろ限界に達しようとしていた。いつの間にか僕はそこに「死」を感じていたのだ。際限無くこの廃道は永久に続くのではないかという疑心暗鬼に駆られていた。このまま突き進めばいつか逝く。そんな予感がした。丁度その頃だった。いつになく平穏な路面が出現し、僕はそこで一呼吸置く事にした。前進か

非道隧道4-4/ORR

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或いは撤退か。僕はここで大いに悩んだ。そこで少しだけ徒歩にて前の様子を探ってみる事にした。それは余りにもあっけない結末であった。人為的かそれとも自然のものか、路上のほとんどを高さ50cmほど堆積した土砂が広範囲に埋め尽くし、壁面直下の30cm幅のみに本来の路面が見られるものの、そこは最早道ではなかった。各所で発生し路上に降り注いだ全ての雨水が、最後の砦

非道隧道4-5/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

とも言えるその30cm枠に集積し、鉄砲水宜しくこちらに向かって溢るるように流るるように、それはまるで阿賀川の濁流のミニチュア版か、それとも堤防決壊かといった様相でこちらに迫り来る。30cm枠をすり抜けた濁流は、平坦な路面のほぼ全てを均等に包み込み、そこはさながら天然の田んぼであった。一歩踏み込めば瞬く間に膝までずっぽり埋まってしまう程の極悪な泥田だ。もうそこは

非道隧道4-6/ORR

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ゴアテックスも濡れテックスも関係ない領域で、やけくそになった僕は何を血迷ったかヘナリワンに突撃開始命令を下す。それは完全な負け戦であった。竹槍でミグを落としに行くようなものである。案の定すぐに結果は出た。タイヤの半分以上が前後共に埋まってしまい、もうにっちもさっちも行かなくなってしまったのだ。その後はもう地獄絵巻のようであった。撤収!その決断は余りにも遅過ぎた。

非道隧道4-7/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

まんまと泥地獄に嵌ったヘナリワンはお約束通り微動だにしなかった。むしろもがけばもがく程状況は悪化の一途を辿った。いよいよ事態は重大な局面を迎える。どうする?アイフル?(サラ金か!JAFを呼ぼう。(救援か!)本気でそう思った。誰か〜助けて〜!その声は誰にも届かなかった。

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