ドライブ&ツーリングのネタ帳

www.henari1.jp ORRの道路調査報告書 ODA ROAD RESEARCH

〜ツーリングマップルで訪ねる万の峠と億の道〜

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ORR劇場【長編ロマンシリーズ】

◆ORR劇場【長編ロマンシリーズ】◆

短編とは一線を画す2話以上の構成で綴る中長編

私が二輪の免許を取得し初めて挑んだ砂利道が、三重県と滋賀県を繋ぐ国道1号線の裏道神大滝林道(坂下峠)でした。フラットダートでさえ経験した事のない私にとってそれは地獄のような道程で、マジで逝くかと思いましたし本当に逝きかけました。実際にそれは1時間弱の出来事であったかも知れません。ですが当時の私にとってそれはそれは豪く長い険しい道のりでした。その経験により道路という存在を強く意識した私は、その日を境に時刻表から地図へとバイブルがシフトし、それこそ貪るように各地の道を食べ歩きました。

初代ツーリングマップルを片手にオフロードバイクによる日本縦断未舗装林道完踏ツアーを実行し、北海道から沖縄まで様々な道を走り繋ぐ長期旅に出ました。そこで私のその後の人生を決定付ける二つの道(栗子隧道とホハレ峠)に出会うのです。あれから20年近くが経過し、私の宝石箱には溢れんばかりの魅力的な道路達がぎっしりと詰まっています。その一部を報告書という形で具現化した訳ですが、その中から異彩を放つ物件に的を絞り、再加工した上で皆様にお楽しみ頂こうと思います。

歴史の道踏査報告書の基礎を築いた珠玉作品の数々をどうぞ御賞味あれ

ORR劇場/階段国道

階段国道【国道339号線】

階段国道(全5話)/青森県

演歌歌手石川さゆりの津軽海峡冬景色で一躍有名になった竜飛岬。かつてこれほどまでに世間の注目を浴び、エキサイトでホットな現役の国道があっただろうか?日本広しと言えども、こんな 奇妙な国道 を他に僕は知らない。階段国道。その一風変わった名称に、今や全国各地から観光バスがツアーを組んで訪れるほどのメジャースポットであるという。一体全体どんな道なのだろうか?本当に国道が階段なのだろうか?車両の通行は可能なのだろうか?様々な疑問を胸に、僕はその全てを解き明かすべく現地へと向かった。

階段国道/第1話

ORR劇場/広見林道

広見林道

広見林道(全5話)/愛知県

一口に廃道と言っても、その定義はなかなか難しく、手入れが成されていないだけの薮道から、路面が消失しタイヤ1本分のみの狭路、またかつての痕跡さえ残さぬほど自然に帰化した道など様々である。もし廃道=屍とするならば、広見林道は生きる屍である。そう、生きる屍。そこにはかつて見た事もない凄まじい路面状況が展開する。恐らく車両の通行を許す道では、この衝撃を超える道は他に存在しない。これ以上の路面状況を僕はやまだかつて見た事がないのだ。そしてそれは今も昔も変わらない。広見林道は道路界のディープインパクトである。

広見林道/第1話

ORR劇場/山谷峠

山谷峠【旧国道398号線】

山谷峠(全4話)/秋田県

もしもこの峠が近所の裏山にあったらどんなに楽しいだろう。そう思わせる廃道が秋田にある。市街地からは眼と鼻の先に位置し、距離も短く、遭難率はゼロに等しい。また断崖路ではないため滑落等の危険も無く、極めて安全な廃道と言える。但しそれは庭の如し熟知したホームコースであった場合で、右も左も分からぬアウェイでの闘いはそれなりに厳しく、我々は終始苦戦を強いられた。

山谷峠/第1話

ORR劇場/送毛峠

送毛峠【旧国道231号線】

送毛峠(全9話)/北海道

国道でありながら国道に非ず。長い間陸の孤島と称され、一体全体この海岸線のどこに道を付けるのか?と開発局長でなくとも溜息が漏れるほどの断崖が行く手を遮り、かつて点在した北海道の未通国道で一二を争う難路線としてその名を轟かせた石狩国道。難産の末に全通を果たした今も、トンネルからトンネルへと繋ぐ離れ業は、大凡我々が想像する北海道の姿とは重ならず、その線形は異様ですらある。今では浜益と札幌を最短最速で結ぶ名実共に国道となった231号線。その影には先人達が人力で切り拓いた布石があり、今日でもその一部を送毛峠に垣間見る事が出来る。海岸道路の全通などの夢のまた夢という時代に開削された送毛山道。不可能を可能にした今日の石狩国道、その礎に迫る。

送毛峠/第1話

ORR劇場/右左口峠

右左口峠【旧国道358号線】

右左口峠(全4話)/山梨県

駿河と甲斐を結ぶ重要な物資の輸送路として人馬の往来で賑わった中道往還。その道は戦後になっても尚車両の通行を許さなかったが、ようやく自衛隊の加勢によって車道が通じたのは昭和43年の事である。それまで馬車の通行さえ許さぬ登山道に等しい人道であったのだから、モータリゼーションの波が押し寄せた事に呼応する形で、ようやく日の目を見た車道は古くて新しい新参道と言える。但し鞍跨ぎの山道は、たった5年で道路史の表舞台から退く事になる。一体全体何が起こったというのか?超短命に終わった山道の悲劇ならぬ喜劇を御覧頂こう。

右左口峠/第1話

ORR劇場/海老牛峠

海老牛峠【新潟県道427号五十子平真田線】

海老牛峠(全4話)/新潟県

山一つ隔て信濃川と並走する形で、十日町市の山間部を縦走する県道427号五十子平真田線。初動時は国道253号線と国道353号線とを結ぶ凡庸な地方道とばかり思っていた。だがツーリングマップル上に踊る「通行不能」の文字を僕は見逃さなかった。地図上では何事もなかったかのように一般県道を示す黄色い実線にてなぞられ、途中で点線になる或いはどこかで路線がぶち切れているという訳ではない。なのに「通行不能」とある路線は一体全体どういう状況にあるのだろうか?この消化不良を解消すべく、僕は取るものも取らずに現場へと乗り込んだ。

海老牛峠/第1話

◆歴史の道踏査報告書シリーズ◆

ORR劇場の延長線上にある大長編ロマン

上記の作品は私が持つ膨大な引き出しの中のほんの数編に過ぎません。まだ世の中には埋もれている興味深い道が山ほど存在します。枯葉の下敷きとなり誰にも気付かれずに風化の一途を辿る名も無き廃道、今この瞬間も住民の方が平然と往来する生活道路、そのような道を掘り下げてゆくと、過去に県道を名乗っていたとか、国道の肩書を持っていたなどの驚くべき史実に直面する事があります。今ではすっかり藪に没した山道に、かつて路線バスが往来したという仰天エピソードは枚挙に暇がありません。

路の遍歴と凋落の過程、現況、道に纏わる逸話、それらの埋もれた過去を掘り起こし、ひとつひとつ丁寧に形あるモノに仕上げ、道路を愛して止まない方々の下へお届けする、それが私の使命と思っております。

歴史の道踏査報告書−古老の証言集−

⇒歴史の道踏査報告書

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